2011年3月3日木曜日

Gaysians Are Beautiful

今日3月3日付け(あ、ひな祭り?!)のAdvocateに、こんな記事が掲載されてた。ベトナム系移民の子としてアメリカで育ったJimmy Nguyenが、アジア人そしてゲイという二重のマイノリティーの立場から、いかにアジア人がゲイコミュニティーの間でも最下層市民の扱いを受けているかをつづっている。




僕のブログを長年読んでる人にとっては、いまさら~っていう感じのトピックだけど、やっぱアメリカで生きていくアジア人ゲイにとっては永遠のテーマではあるよね。Nguyenも、アジア人ゲイコメディアンのアレック・マパを引用して、彼のコメディーツアーのタイトル、“No Fats, Femmes, or Asians”(デブ、女っぽいやつ、アジア人はお断り)っていうフレーズを記事の冒頭に持ってきている。それくらい、アメリカのメインストリームのゲイ社会でアジア人は下等に扱われてるって象徴。

何故アジア人ゲイはゲイ・コミュニティーの中で最下層市民かという疑問を投げかけるNguyenだけど、説得力に欠けるのが、彼自身も白人好きということ。。。結局、自分の中でもアジア人を最下層市民に置いてるわけで、自分で自分のエスニックグループを最高ランクに持ってこれないのに、他人にそうしろというのは無理があるよね。これは自戒も込めて言うんだけどさ。ただ、僕が彼と違うのは、僕は日本というアジア文化の中で生まれ育って日本にいるときは日本人のボーイフレンドが数人いたっていう境遇であること。彼みたいに白人文化の中で幼少期から育ったアジア人ゲイは、やっぱりその白人文化の呪縛からなかなか逃れられないんだろうなぁって思う。そういう意味で、白人文化の中で育ったアジア人は、やっぱ多かれ少なかれ不幸だなって。僕がアメリカに長年住んで、アジア人として差別されても、そこから距離を置いて冷静に処理できるのも、どうせ自分はアメリカ人じゃないし、日本人だしっていうアイデンティティの礎みたいなのがあるから。

彼の記事で、なぜ自分が白人に惹かれるのか、っていう疑問に対して、やっぱり映画とか広告で白人モデルが多用されてそうした白人を美化した美意識が刷り込まれてるから、というもっともな意見を書いてる。だけど、そんな白人社会に生まれ育ったアメリカ人の中にも、アジア人好きとかラティーノ好き、黒人好きっていう人たちがいるわけでしょう?そういう人たちの美の基準っていうのはどこで培われたんだろうね。いわゆる、美意識のマイノリティー。逆に、日本だと外専がマイノリティーになるわけだけど、日本の場合は白人モデルを使った広告とか、ハリウッドの映画や白人文化が浸食してるから、それらの影響が大きいだろうね。でもアメリカの場合、アジア人モデルなんてほとんど目にしないし、映画でもジャッキーチェンとかカンフーもので登場するくらい。なのにアジア人にはまるアメリカ人は、どこでその嗜好を培うんだろうね。これはいまだにナゾ。LAとかアジア人移民が多い場所で、アジア人と慣れ親しんで育ったっていうならわかるけど、ミシガン州とかオハイオ州とか、アジア人がほとんどいない中西部のど田舎育ちのアメリカ人にもアジア人好きがいるからねぇ。不思議だ。

ところで、この記事を読んだ後、アメリカの人種構成とか推移の統計に興味がでてきてちょっと調べてみた。Wikipediaによると、1790年に行われた人口統計調査では、イングランド出身を祖先に持つアメリカ人が全体の47%でマジョリティーだったのに、2000年の調査では、ドイツ系移民の末裔がアメリカ人の中で最多を占めて15.2%だそう。イギリス系移民の末裔は第4位にランクダウンして人口の8.7%にまで減ってるって。でも、ニューイングランド地域とモルモン教の総本山、ユタ州は、いまだにイギリス系の末裔がマジョリティー。

この先、どんどんヒスパニック人口が増えていくから、アメリカの美の基準もヒスパニック系に移行していきそうだよね。

P.S.
Advocateの元記事に、僕もコメントを書いてみた。他にもいろいろコメントが載せられてる。「僕も一言言いたい!」っていう人、Advocateのサイトに意見を投稿してみては?

0 件のコメント:

コメントを投稿

*このサイトで取り上げた内容を記事として転載・流用される場合は、本サイトのURLを情報元として併記していただけると幸いです。m(_ _)m If you would like to republish or mention the content found here, please include my website as a reference and/or source. Thanks!