LAに戻ってきて、引越しの準備を開始。ルームメートのクリスもほぼ荷物の整理がついて、既にベッドは売却されてた。なので(元?)ボーイフレンドのアパートでここ数日は寝泊りしてるというのを聞いてた。
東海岸からジェームスがやってきて、彼のおもてなしでも忙しいし、車も買いたいからその下調べ、保険会社のこと、引越し業者への依頼、ユーティリティー会社やケーブル会社へ引越しの連絡、などなど、やることが山ほど。
そして今日がクリスの最終退去日。日曜朝早くにLAを車で出発するというのを聞いてたので、最後のお別れは前日の土曜日だなぁと頭の片隅で考えてた。クリスの最後の荷物がリビングに山積みにされてる中、僕とジェームスは昨晩、自宅で夕食の準備を開始。クリスは、日に数時間やってきては荷物の整理と掃除をして出て行くという生活を繰り返していたので、この晩も、きっと既に荷造りは終わって、明日荷物をピックアップするだけなんだろうなと考えていた。
換気扇をつけてキッチンで夕食の準備をする僕とジェームス。いろいろな会話をする中、ジェームスが、「で、クリスと1年住んでみてどうだった?」と聞いてきた。
クリスがボーイフレンドをしょっちゅう連れ込んできて、それが僕のストレスになってたことを重々知ってるジェームスの質問。僕は、
「ま、1年、無事終わったってことにハッピーだね」と回答。
だけど、それから話が膨らんで、クリスが新天地でもルームメートを探そうと思ったけど、結局やめて、一人暮らしを初めて始めるらしいという話や、ノンケの男同士でも大学を卒業してからルームメートと一緒に住み続けるアメリカ人が多いことなんかの話に。
「クリスって何歳なんだっけ?28、9?大学卒業してもう何年も経つのに、ルームメートと一緒に住み続けるってちょっとナイーブだよね」とジェームス。それに対して、僕が、
「あんだけボーイフレンドをアパートに連れ込みたいんだったら、ルームメートを持つべきじゃないね」と僕。
そこに突然現れるクリス・・・・
「やぁ・・・これから最後の荷物の整理するから」
どれくらいアパートにいたのか不明。だけど換気扇がガンガンなってうるさい中、僕らがキッチンで話してた内容が完全に聞かれてたのは明白・・・。
夕食の準備が終わって、僕とジェームスがリビングで食事をしてると、クリスが改めて登場。
「じゃ、今晩はこれで終わりだから。。。。。。さっきの会話、盗み聞きしてたわけじゃないけど、聞こえてしまって。。。僕も、なるべくアパートに人を連れてこないように努力してきたつもりだったんだけど、、、もっとコミュニケーション取るべきだった」と、半べそになりながら搾り出すような声でスピーチ。
一応、僕からもI'm sorry...とは言ったけど、もう向こうは自分が話すことで精一杯で、言い捨てるようにしてアパートを去って行った。
1年間のルームメート関係がこんな最悪な形で終わることになるとは・・・。
でもよくよく考えてみると、クリスが立ち聞きした内容って、僕が直接クリスにもう言ってあったことなんだよね。最初の頃は、とにかくボーイフレンドが入り浸ってたから、僕のほうから、「3人で共同生活してるみたいで息が詰まる。僕はてっきり、ルームメートはクリスだけだと思ってたのに」ということは告げてあった。それからクリスも行動を変え始めて、ボーイフレンドがこのアパートに来る機会は減っていった(完全になくなることはなかったけれど)。
だから、今晩の言い方にトゲはあったかもしれないけれど、クリスは僕が彼のボーイフレンドが入り浸る生活にストレスを感じてたことは知ってたわけで、ちょっと彼の今晩の反応はオーバーリアクションの気がする。
ま、他人が自分のことを陰口たたいてるのを聞いて嬉しい人はいないわけで、僕らのタイミングが最悪だったとしか言いようがない。
いずれにせよ、1年間、クリスと共同生活してみて、向こうはボーイフレンドとほぼ四六時中一緒だったし、僕と二人で食事や遊びに行くなんてことも1回もなかったし(3,4週間前に僕が彼の卒業祝いでケーキ屋に連れて行ったのが最初で最後)。
たぶん、クリスとルームメートにならなかったら、いい友達になってたと思うんだよね。ルームメートになってしまったがために、互いのプライバシーには立ち入らないようにしようという制御が働いてしまって、ビジネスライクな関係になってしまったなと思う。