ロサンゼルスに引っ越してきた最大の醍醐味の一つ、それはアカデミー賞を地元で楽しむということ。今年は、日本の映画「おくりびと」もノミネートされてて、本木と広末もレッドカーペットを歩くそうな。
この週末、年間60ドルで最新映画が見放題というサイトに登録。ここ2、3日で、見たかった映画を立て続けに見たよ。(最高★★★★★)
The Curious Case of Benjamin Button (2008)★★★★
老い、という人間にとって最大のテーマを扱った作品。SFチックかなぁと思ってたけど、じんわり心に沁みるスローな雰囲気がよかった。ブラピの老け顔もリアルで、どんどん若くなっていく特殊メークに脱帽。特に、実年齢よりも若い10代なんて、誰か子役を使うんだろうなぁって思ってたら、彼、実際に自分で演じきりましたよ。昔のもっと若かった頃のブラピ、再登場って感じで、感動~。メークでここまで若くなれるのね。
Doubt★★
これまたアカデミー賞候補。メリル・ストリープの演技がぴか一だけど、ストーリーは、ダークでモノクロ。
Vicky Cristina Barcelona★
ペネロピー・クルーズがアカデミー賞にノミネートされた作品。ウッディー・アレンの映画だけど、最近彼もマンネリ気味だね。ヨーロッパを舞台にした恋愛と殺意、あとスカーレット・ジョハンソンが主役を張る、ってテーマで立て続けに3、4本の映画出してるじゃない?(ScoopとMatch Point)全部にたテーストで飽きる。この作品も、「それで?」っていう味気ない中身。バルセロナやスペインの町並みはきれいだけどさ、それは観光でもいいわけだし、映画にはそれ以上の価値がないとだめでしょう。
The Day The Earth Stood Still★★★
これはキアヌ・リーブスが主演した、1950年代のクラシックSF映画のリメーク。僕はオリジナルも見てたので、絶対みたい~と年末思ってたんだけど、この手のハリウッド映画が苦手なジェームスに却下され、映画館で見ることはなかった。けど、見放題のオンラインサービスで、昨晩から今朝にかけてようやく見終わったところ。SF技術はもちろんリメーク版のほうが優れてるけど、ストーリーの緊迫感は、オリジナルのほうが上手。今回のは現代風に環境破壊のテーマを重ね合わせてるのはいいとしても、あまりにキリスト教の影響が濃すぎ。ノアの箱舟の比ゆとか、最後は虫の大群が押し寄せてくるあたり(あ、ネタばらしちゃった?!)なんて黙示録の踏襲。ハリウッドよ、こういうキリスト教的な予定説の話に、今の視聴者は飽き飽きしてんだよねぇ。どうにかしなさい(一喝)。
Another Gay Sequel: Gays Gone Wild! (2008)★★★
オスカーとは全く無縁のゲイ映画。前作からのシリーズ物。
これは前作から。アメリカのカレッジもの映画の代表作、American Pieのパロディーでした。これもアメリカのゲイがどういう風に思春期を向かえて大人になって行くかをコメディータッチで描ききった秀作。
僕のタイプはこの左の子。顔もいいけど身体もいいのよぉ。
こんなシーンは山ほど出てきます。下着メーカーのAussie Bumがスポンサーみたいね。
ストーリーも、アメリカのスプリング・ブレーク文化のゲイバージョンで楽しめました。ボトム(ウケ)かトップ(タチ)か?とか、ウォータースポーツ、フィスティング、(なかにはスカトロ)とか、とにかく何でもありの映画。重いテーマも軽いノリで全部食べつくしてる辺りが勢いがあってジェットコースターに乗ってる感覚。話題のポルノスターが少なくとも4人は登場。僕が知らないポルノスターも出てるかも・・・。さあ、君は何人のポルノスターを見つけられるかな?
この右のおっさん、ポルノスターでしょう。
この後、こんな展開になります。
いわゆる、意地悪3人娘のゲイ・バージョンも登場。
Push ★
最後に、最近のSF映画のPush。この手のSFアクションヒーローモノは、JumperとかWantedとか、柳の下のドジョウを狙って色々作品が出てますね。何も考えずにアクションと特撮を楽しめるジャンルなので、僕もだいたい見てるんだけど、今回のPushは、途中で飽きがきた。なので最後まで見てない!最初のストーリー部分が長いし、幼少期に父親を殺されたトラウマを引きずる、まだ自分の能力に目覚めない若者の話、っていうただそれだけのストーリ(の気がする)。少なくとも最初の導入部分はそうでした。こういう定石ストーリーにも飽きてるんだよねぇ。
唯一、主人公を演じたChris Evansがかっこよかった。久々の掘り出し物。