2014年6月1日日曜日

HIV予防薬Truvadaが2012年7月から販売開始 コンドームよりも予防が確実

HIV/AIDSの予防薬、Truvada(トゥルバダ)が、最近アメリカで話題。

昨晩、友達のブライアンと話をしていたら、「そういえば、Truvadaって聞いたことある?」と突然聞かれたのがそれを知った理由。

もちろんそんなもの聞いたことない僕は、「何それ?」と質問返し。すると、今年5月16日付けのニューヨークタイムズの記事を教えてくれた。

それを読んで驚愕。

HIV/AIDSの予防薬Truvadaって、コンドームよりも予防が確実なんだと!

毎日服用する人だと、99%の確率で予防できるという調査結果。週に4回服用する人だと96%、週に2回しか服用しない人だと76%まで下がってしまうそう。

ただし、この薬はHIV/AIDSにしか効果がないので、その他のSTD(性病)にはまったく効果がない。だからコンドームを使う重要性は依然として残る。

けど、これまで不治の病として長年、ゲイやバイセクシャルの男性たちを恐怖させてきたHIVが、ほぼ確実に予防できるような薬が2004年に米連邦医薬品局(FDA) に認可されてたとは!

実際に販売が開始されたのは2012年7月と、かれこれ2年がたとうというのに、いまだにマスコミに大きく取り上げられず、人の話題に上らない理由には色々あるそう。この予防薬が広く知れ渡ると、またゲイがかつてのようにセッOス三昧のライフスタイルをおくるようになって、退廃的文化が蔓延すると懸念する人たちがいるからとか。

あと、Truvadaって高価というのも広まらない理由の一つ。アメリカ国内だと、毎月の費用が1300ドル(約13万円)。その理由は、アメリカの国内法が医薬品業界を保護していて、開発してから20年間は開発企業Gilead Sciencesに特許を与えているから、他社が安い薬を開発できないらしい。つまり2021年まで特許が失効しないので安いジェネリックな類似薬が販売できない。

でも、インドの会社Ciplaが類似薬を開発していてアフリカに安価に提供してるそう。この類似薬は世界保健機構(World Health Organization)の承認を受けていて安全性が認められているけど、アメリカ国内で購入したり持ち込むことは法律で禁止されてる、、、。たぶん、日本でも同じかな?個人輸入とかどうかんだろうね?

なんだかこの国民の健康じゃなくって企業の利益を優先するっていうアメリカ政府の施策が、映画『ダラス・バイヤーズ・クラブ』(ここで紹介)で取り上げられた初期のエイズ治療薬のときとまったく一緒ね。人間(っつーか、政府って)いつになっても変わんないよねー。国民の健康は二の次で、まずは企業の利益保護だってさ。アホくさ。しかも、Truvadaの開発には税金や政府の資金が使われてるっていうのに。

 類似薬は、カナダやメキシコで買えるそうで、Truvadaが毎月1300ドルするのに対して、300ドルくらいなんだそう。

車で国境越えるのって空港ほど手荷物検査が厳しくないから、個人でカナダに行って数ヶ月分を買って帰るアメリカ人とか既にいそう〜。

アメリカ国内では、Truvadaを使った予防治療が、ほとんどの保険会社やMedicaidのカバー対象になってるんだって。ただ、co-payments(自腹分)が超高いらしいけど。

Truvadaを開発した会社Gileadって、Truvadaの販売で年間30億ドル(3000億円)以上の売り上げがあるんだって。

これって、単純計算で年間19万2308人がTruvadaを服用してるってこと!

Gileadは自腹で払う分が高い人や保険のない人に無料で提供もしてるとのことなので、実際に利用してる人は20万人超えてるかもね。

ここ数年、アメリカのポノレノとか見てると、ホントにゴムなしでやってるのが増えたんだよねー。なんでだろう?って思ってたら、こういうことだったのか。その場で陰性か陽性かを調べられるキットも売られるようになったし、こういう予防薬が販売されるようになったから、もうゴムなしプレーに対して俳優たちが抵抗がなくなってるんだ。。。

でも、Truvadaにも副作用があるそう。いまのところ比較的、軽度の副作用しか知られてないそうなのだけど、誰も20年間とか長期にわたって服用し続けた人がいないので、未知の部分が残ってるのだとか。

一応、代表的な副作用に、頭痛と吐き気があるそう。より深刻な副作用としては、まれだけど腎臓や肝臓へのダメージがあるとか。なので、米CDCは、Truvadaを服用する人には3ヶ月に一度血液検査を受けることを勧めている。

***

Truvadaがアメリカのゲイの間で話題に上るようになったのは先月のニューヨークタイムズの記事がきっかけになってるところもあるみたいだけど、 Fusion TVが、ゲイのポノレノ俳優カップルを対象にしたドキュメンタリー映画を公表したというのもあるみたい。

サンフランシスコ在住のマックス(Max Cameron)とドリュー(Drew Sebastian)というカップル(上の写真)で、ゴムなしのえぐいポノレノで有名なTreasure Island Media(通称TIM)に出演してる。

マックスはHIV陰性だけど、ドリューは陽性。二人は1年半前に知り合って付き合い始めたそう。けど、Truvadaをマックスが服用し始めたことで、二人は「より親密な」行為ができるようになったと語ってる。っつーか、マックスって、ドリュー以外の陽性の俳優とも生でやっちゃってるから、陽性のカレシためのだけに服用し始めたわけじゃないんだろうけど。。。(これがマックスが他の俳優と生でやっちゃってるポノレノ。18金なので注意!)

これがそのドキュメンタリー。映画といっても9分弱と短い。日本語字幕ないけど、、、。



このドキュメンタリー映画の中で「リンカン」シーンの撮影の舞台裏とかも出てきて興味津々——

さらに驚いたのが、マックスって昼間は高校のスペシャル・エジュケーションの教師(?)なんだと! 一方、ドリューも、料理人として働いてるそう。ポノレノ出演は趣味と副業ってことなのね。

 ドキュメンタリー映画の中で、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の博士が面白いことを言ってた。

Truvadaの出現は、避妊薬(ピル)が発明されたときの状況によく似てると。避妊薬は1959年に入手可能になったけど、特に未婚女性の妊娠や性の話題が社会的にタブーだったため、受入れられるようになったのは1970年代と10年以上かかったということ。

これを聞いて、2012年7月に入手可能になったTruvadaが、いまだに「知る人ぞ知る」予防薬で、ポノレノ俳優とか性産業で働いてる人の間くらいでしか広まってない(たぶん)ってのに納得。

ちなみに、この記事では、13歳〜18歳の若年層が服用しても問題がないか調べてるところだとか。特にこの年齢で一気に性に目覚めるけど、性病予防の知識が乏しい世代で感染率が高いんだとか。18歳以上であればTruvadaの服用は一応問題ないらしい。(もちろん副作用はあるんだけど。)

さらに、Truvadaを服用してる人たち(1万2,000人を調査)の間で、特にその他の性病感染率が高まったという結果は報告されてないそう。 なので、Truvadaを服用し始めたからといって高リスクな性行為を取る人は多くないという結果なんだとか。

ただ、これにも裏があって、アメリカ国内でゲイとバイセクシャル男性の間で、HIV以外の性病感染率は非常に高まってるんだそう。だから、母集団そのものの性病感染率が高いから、Truvadaを服用してる人たちの間の性病感染率が、その他一般に比べて特に高い訳じゃない、ということなんだそうな。

みなさま、お気をつけなはれやってことね。











12 件のコメント:

  1. これね~うちの病院の患者でもとっている人がいるし HIVの予防にはかなり効果があるのですが一番の障害になるのがAdherence。これってある一定以上の期間とって薬が体の中に一定量ないといけないので毎日ほぼ同じ時間にとらないといけない。 この毎日必ずとるというのが実際の生活ではかなり大変なようです。 一番のHIVのハイリスクグループでもあるセックス中毒の人とかアルコール&薬物依存系の人たちは 衝動的にセックスがしたくなったり アルコールや薬物の影響によりこの毎日一定の時間に必ずとるというのが難しいんですよね~肝臓への影響もかなりあるみたいだからお気軽なHIV予防薬と考えるのはやめた方がいいかもね (ものすごく高いし!)

    今一番注目されている研究では超早期HIV感染者にHIVの投薬をしてHIVの感染の完治を目指していることかな? 2例の母子感染の赤ちゃんがこの方法でHIVの完治ができたたため もしかしたら成人にも使えるのではないか?と研究しているんですよ♪ 

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    1. やっぱり軽い気持ちで服用できる予防薬じゃないみたいね。よっぽど感染リスクが高い行為を繰り返す人で、しかもある程度お金もある人じゃないと、ここまで苦労する薬を服用し続けることはできなさそう。

      (ドキュメンタリー映画の中にも、iPhoneで毎日7時にアラームが鳴って薬を服用するようにしてたね。)

      ってなると、やっぱ今のところ利用にメリットを感じるのはポルノ俳優とかハスラーとかになるのかー。

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    2. そうだね~
      あとはDiscordant Couplesなカップルが使用するみたい 相方のどちらかが陽性でコンドームなしのセックスをする場合とかね
      今はまだリサーチ系のプロジェクトに参加して無料で薬をもらうってことが一般人には主流かもしれない
      UCLAでもやっているよ!
      http://www.uclahealth.org/site.cfm?id=2134

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    3. お〜、UCLAでも無料で臨床試験やってんだー。

      でもこの箇所を読んで「ん?」。薬を服用してもコンドームを付ける必要があるんだったら、薬飲む意味無くね?って思ってしまったんですけど、、、。

      Do I still need to use a condom if I am taking PrEP?(PrEPを服用してても依然としてコンドームを使う必要はありますか?)

      Yes.(はい)

      PrEP should NEVER be seen as the first line of defense against HIV. PrEP was only shown to be effective in clinical trials when provided in combination with regular HIV testing, condoms, STI screening and behavioral counseling.
      (PrEPは決してHIV予防の第1の防御線として見られるべきではありません。PrEPは、臨床試験で、定期的なHIV検査、コンドーム、STIスクリーニング、そして行動カウンセリングと組み合わせて提供されることでのみ効果が見られました。)

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    4. まあこの薬って必ずしも100%効くわけではないのでコンドームいらないよ~とは言えないし
      こういう研究ってinstitutional review board (IRB)上 人間の安全の最善策をとらなくてはいけないので倫理的かつ法律的な観点から必ず載せなくてはいけない項目なんですよ
      でも実際のこのリサーチの参加に選ばれる条件としてコンドームなしのセックスをしている人が最有力候補として上がること間違いなしです!

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    5. なるほどー。勉強になりました。

      最初、Truvadaの記事を読んだときは手放しで喜んじゃったけど、色々読んでみたら、結局、(いまのところ)コンドームつけてするのが一番効率的なんだなーって納得しちゃった。。。

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  2. 男優の彼は陽性なのに生交尾専門ビデオに出ているんですか?

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    1. そうみたいだねー。このドキュメンタリー映画の中でも、陽性の男優が2人くらいインタビューに答えてて、「自分のHIVステータスを製作スタジオにも共演者にも公開してるから法的責任は追求されない」だって。

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  3. 共演するウケ男性はHIV陽性者と生交尾をすることを承知の上でヤリまくっているってことですか?汗

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    1. そうみたいよ。マックスの場合、Truvadaのおかげでいまだに陰性だし。薬の効き目は確かにあるみたい。

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  4. 【アンケートにいただいたコメント】

    いつも興味深い話題でこのブログを楽しみにしています(女ですが) Truvadaとピルの類似性という指摘が気になりました。 確かに妊娠=HIVの感染を気にしてると本当に性生活を楽しめない、という指摘の通りです。でも、そのために健康を害してまでピルを服用したくないとも思う気持ちもあります。 愛情のある相手だからこそ、皮膜一枚の思いやりぐらいあってもいいのではないかと考えるのですが、それは求めすぎなんでしょうか

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    1. 正論だねぇ〜。相手を想っているなら、ゴムを使って守ってあげるべきで、自分の快楽のために相手にリスクを負わせるべきじゃないっていうのは、アメリカでもよく聞く論理なんだよね。

      けど、男って、基本的にpigじゃない?いざとなったら気持ちいいことしたさに判断を失うっていうのはよくあること。映画『MILK』の脚本家でアカデミー賞を取ったランス・ブラックも、若者向けにセーフセックスの講演活動とかしながら、自分はハスラーとゴムなしエッチしてその写真が流出してたからねー。

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単身渡米してなんとか生き延びてる日本人。主にアメリカで起きてるゲイについてのニュースやハリウッド・セレブ、スポーツ選手たちのゴシップが中心のブログをメインブログで書いてます。恋バナや個人的なことはサブ・ブログで。

 Born and raised in Japan, I decided to immigrate to the U.S. to pursue a more liberated gay life. I am mostly writing about gay-related news and gossip about male celebrities, LGBT issues in general, and sometimes personal bromance. Most of my posts are in Japanese, but I sometimes introduce Japanese television programs and gay-related cultural stuff in English. Feel free to leave comments in my blog. ;)