2010年12月23日木曜日

アルゼンチン旅情報

雨、雨、雨のLA。アルゼンチンから戻ってから、記録的な大雨に襲われてます。

ようやく昨日の夜から雨が止んで、今日は久しぶりの青空が戻ってきた。だけどこれまでの降雨量のせいで、特にLAの内陸部や、崖のあるマリブーの海岸地帯などで土砂崩れや水鉄砲が発生して停電や通行止めになってる主要道路もあるほど。せっかくのクリスマスシーズンなのに、天気のせいでジミーな雰囲気。また数日後には次の低気圧がやってくるらしく、雨はまたしばらく続きそうです。

この暗くて水浸しな天気、アルゼンチン旅行で疲れた身体と心を癒すにはうってつけな天気。僕の身体は感謝してる。アルゼンチンにいた期間、ずっとアレルギーに悩まされ続け、僕の目や鼻の粘膜はボロボロ・・・。どうも花粉だけじゃなくって、埃、ダニ、カビなんかも多かったみたい。あの国には掃除機がないみたいだし!泊まったホテルやホステルで掃除機をかけてるメイドを見かけなかった。掃除機自体を見かけなかったよ。それに、部屋でエアコンをつけると、これがヒドイ。一気にカビか埃が舞い上がって目は充血。ひどい痒みに襲われてクシャミの連発。夜行バスも同じで、ガンガンにエアコンをかけるんだけど、空気自体が汚い。きっと一度もフィルターの掃除をしないんでしょう、あの国では・・・。

車もね、整備されてないのが多々走ってるから排ガスがひどかったよ。道端でエンストしてる車も多かったしね。走ってる車種も、日本車はほとんどなくって、プジョーとかフィアット、VWとかヨーロッパ系の庶民的なのが多かったね。排ガス規制が厳しいカリフォルニアだと、(昔と違って)排ガスが気になるっていうことがないんだけど。自分の生活環境がいかに恵まれてるか、っていうのが身にしみたアルゼンチン旅行でした・・・。

最終日も、タクシーで空港へ行くとき、高速道路への入り口がことごとく閉鎖されてて焦った。タクシーの運ちゃんが一番焦ってたね。貧困層が、社会保障か保険制度の改革を求めて、ブエノスアイレスでデモをやってて、中心部では政府の建物の入り口で物が燃やされてた(写真)。なんでも、1週間近く続いてるそうで、都市機能が一部麻痺してた。。。警察も見守ってるだけ。

帰国して見たアメリカの人気旅行番組No Reservationsで、パーソナリティのアンソニー・ボーデインが言ってたことが心に響いた。「僕は世界各地を旅したけれど、その多くの場所に住む人たちは生活への不満を募らせているというのを体験した。僕らの国がいかにprivileged countryかということだ」。

日本も数少ないprivileged countryの一つ。一歩海外に出ると、日本や北米では見かけないような貧困に苦しむ人たちを目にする。例えば、今回アルゼンチンでも、屋外レストランで食事をすると、小銭を求めて寄ってくる老若男女や、地下鉄でもカードや手帳などを座ってる人の膝に置いて、しばらくして回収しにくるという人たちに多く遭遇(同情したら回収しにきた際にお金を寄付する仕組み。体裁上、手帳など膝に置かれた文具を「買う」ということ)。僕も5、6歳の子供や妊婦さんに寄付したけど、焼け石に水なんだよなぁと無力感のほうが強く感じました。






でもこれからアルゼンチンに行くという人、もしくは、それでも行ってみたいという人のために情報&アドバイスをまとめてみました。

● ブエノスアイレスの滞在時間は2日で十分
よっぽどタンゴに興味があってはしごして観覧したいとか、南米文化が大好きとか、ラテンアメリカでゲイ文化が一番花開いているといわれるブエノスアイレスのナイトライフを堪能してみたい、という人でない限り、ブエノスアイレスでの長期滞在は不要。特に、西欧(パリ、ローマ、バルセロナ、マドリード等)に行ったことがある人にとっては肩透かし。南米に住んでる人で、ヨーロッパは高くて行けないという人にとって、ブエノスアイレスはラテンアメリカ随一のヨーロッパ文化が色濃い街として観光名所なんでしょう。果たして日本人が、ヨーロッパに行くよりも高い航空運賃を払って行く価値がある場所か、というのは大いに疑問。

● 広大な土地を持つアルゼンチンならではの地方色や大自然を優先
アンデス山脈そしてイグアスの滝は他ではなかなか見られない場所でした。僕は南下しなかったのでペンギンは見られなかったけど、南極圏ならではの動物や自然も他にない景色でしょう。ただ、ホテルで話をした外国人観光客によると、パタゴニアはホテルや諸施設の料金が高騰しているし、観光地化されていてガッカリだったとか。また、アラスカでも似た景色があるのも事実。北米、しかも西海岸に住んでる身にとって、わざわざ南半球まで見に行く必要はないかも。行く人の期待する内容、これまでの旅暦なんかも満足度に大きく影響するからね。最終的な満足度は個人個人で違ってくるのでしょう。

● アルゼンチンは果たして安いのか?
1ドル=約4ペソで、金融危機以前(1ドル=約3ペソ)に比べてドル高らしい。だけど、アルゼンチンは外国人料金を強制してる場所が多い。例えば、アルゼンチン国内の航空運賃は、居住者用よりも高い運賃が適用されてるので、かなり高くて日本並み。「早割り」とか金券ショップがないアルゼンチンは、日本より高いとも言える。僕は結局、国内移動は夜行バスにしたのだけど、これもレシートをよく見ると、「一般料金(?)」と書かれていて、どうも外国人料金の模様。

例えば、ブエノスアイレスからメンドーサまで13時間の距離をファーストクラス(suite cama)のバスで移動した場合、片道約100米ドルだった。イグアスの滝までだと、さらに高くて120ドルほど。日本とそんなに変わらないよね?庶民の食べ物、ジェラート(エラルド)も、2種類のスクープをコーンで頼むと16~18ペソ(4~4.5米ドル)。イグアスの滝への入場料も、外国人料金が設定されていて、85ペソ(21ドル)払った記憶が。現地人だと8ペソだったような。10倍って、ボッタクリじゃない?頻繁に値段を上げてるみたいで、入場チケットに印刷された料金は古いものだった。。。

安かったものといえば、地下鉄、タクシーなどの乗り物、ワイン、チップ(タクシーではチップは期待されてない。レストランでも10%で十分。アメリカだと今時18%~20%が期待されてるからね。アメリカのチップが高騰してるのか・・・)。だけど、レストランでは、チップに加えてel cubierto(カバーチャージ)が加算される。一人1、2ドルだから大した額ではないんだけど、座っただけでカバーチャージがかかって、それにチップまで請求されるっていう習慣に違和感。毎回、レシートに「service not included」ってスタンプや手書きで書かれてチップを念押しされるのがウザかった。あと、クレジットカードで支払う場合、クレジットカードの手数料を顧客に課金するところが多い。クレジットカード料金と現金支払いの料金が違うっていうのがザラだった。クレジットカードで払う場合は事前に確認を。


【細かい旅情報】

● ゲイ・ナイトライフ 
あいにく語れるような体験をしなかったので、旅雑誌『Time Out』(日本で言う『るるぶ』?)の最新号から紹介。一般旅行ガイド雑誌に、ここまで詳細なゲイ情報が掲載されてるっていうのがスゴイ。『地球の歩き方』に『ハッテOバ・ガイド』が載ってるようなもんだからね。恐るべし英語圏のガイドブック。。。





ゲイバーで使える「トップ10スペイン語フレーズ」っていうのが笑えた。?Sos un taxi?って、あんた。。。でも人によっては必須フレーズなんだね。


● レストラン
Mark's Deli and Coffee House
青山とかNYのSohoにあるような小洒落たコーヒーショップ&デリ。サラダやサンドイッチ、デザートが食べられる。地元のお洒落な女性とゲイ、観光客に人気。だけど、ブエノスアイレスにまで来て行くべき場所かは疑問。アルゼンチン色は一切ない。ブティックが密集する地区Palermo Sohoにあるので、もしここに来てお昼を食べるならオススメ。ウェイターには可愛いアルゼンチン男子が多し。

El Trapiche
これまたPalermo Sohoにあるレストラン。古い田舎食堂みたいな場所だけど、実は僕が一番気に入ったレストラン。いわゆる、「きたなシュラン」的なレストラン。なんか思い描いていたアルゼンチンに一番近かったような。アメリカには絶対にない雰囲気のお店だったというのも気に入った理由。料理もアルゼンチンの伝統的家庭料理。客層も、オールタナティブ系の地元っ子が多かった。どの料理もボリューム満点で、一人で行くには辛いかも。

各種ソーセージと豆の煮物

小魚のフライ

飛び入りで演奏を始めたパフォーマー


Dada
中心街、フロリダ通りの裏通りにある小さなレストラン。最初に泊まったホテルでアメリカ人のクリスがお勧めと言っていた。

ここのステーキが最高。今回の旅で食べたステーキ料理で一番だった。マスタード・ソースが柔らかいステーキにマッチ。薄くスライスされたポテトに、焦げたチーズが挟まってた。

後ろの席に座ってた客が気になった・・・。アメリカ人がお勧めするだけあり、英語圏の観光客に人気がある模様。英語のガイドブックにも掲載されてた。


● ジェラート(エラルド)
アルゼンチンで食べた各種ジェラートで一番美味しかったのが、ブエノスアイレスにあるPeRSicco



僕の旅をオンラインでNYからずっとサポートしてくれたのがブライアン。今度は、ブライアンがジャパン・デビューをすることになった。年明け早々の1月に、東京へ旅行に行くことにしたんだとか。僕がアルゼンチンにいるとき、「香港、台湾、ソウル、大阪、東京の中でどの町が良いと思う?」と聞かれていた。1月という冬の季節ということや、今の円高・ドル安という状況から、僕は香港と台湾をオススメしていたのだけど、彼の興味はやっぱり日本だったらしい。ブライアンのお兄さん(ノンケ。バイ?)も、英語教師として熊本県に赴任した経験があるからね。彼が日本に興味があるというのも家系だね。今度は、彼の旅を僕がオンラインでサポートすることになりそう。

Asia

ブライアンが1月に東京に弾丸で行ってくるというニュースに次いで、ステューも年末年始に香港・タイに行ってくるらしい。アルゼンチンから帰国して久々に再開したステューが嬉しそうに報告してくれますた。もちろん、ワイフと一緒。ワイフの兄(弟?)が香港で仕事を見つけたらしく、彼の家に滞在するのだとか。それからタイに足を伸ばすらしい。

タイ・・・そう聞いて連想することって何?僕もステューに聞いてみた。

「タイって言ったら、、、、」

「Lady boyだよね」とステュー。

そうきたかー。僕は「セッOス産業」とかを考えてたんだけどね。だって、彼、自称ストレートですから。。。でも、彼のワイフの兄(弟?)も、ステューに体験談を語ってくれたのだとか。

「タイはスゴイ。今まで会ったこともないようなすげー美人がいるんだけど、実は10代の男の子だったりするんだよ」とのこと。それを聞いて僕は、「その人、結局Lady boyとヤッたんでしょう?」とステューに聞いてみたけど、ステューも真相は知らされてないとか。でもそこまで行ったんならヤッテルよね。。。

「でも、かなり安いらしいね」とステュー。

「ステューもそういう場所に行くつもりでしょう?」と聞くと、

「ずっとワイフと一緒だろうから無理だな」とのこと。

「二人でシェアすればいいじゃん?」とつっこんでみる僕。

「one for me, one for you? haha(乾いた笑い)」

ま、奥さんはかなりコンサーバティブみたいだし、今回の旅でそういうオイタはしないだろうな。けど、今回の旅行が記憶に焼きついて、この後、5年後、10年後、ステューが中年になったときにきっと一人タイ旅行をしてそう~。今回帰国後早々に再開したのも、ステューのたっての願い。彼が旅に出る前に一発抜いときたいということらしい。そこまでして守りたい結婚生活って何?


anyway... ブライアンは、東京行きの航空チケットを購入して、今は東京の格安ホテルを検索中らしい。土地勘が全然ない彼だから、「中目黒が今、ヒップらしいじゃん?ニューヨークタイムズに記事が出てた」とか、どっかズレテル・・・。ゲイなら二丁目でしょう?中目黒に宿泊しても、ね。。。かといって僕も東京の格安ホテルを諳んじれるほど詳しくない。どなたか、ブライアンにゲイ東京観光のアドバイスありませんか?二丁目に便利な宿泊先とか、今、人気のバーとか?
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