昨日までの肌寒さとは打って変わって、今日はニューヨーク、蒸し暑くなりました。
今朝は、ブライアンがたまに通ってるというゲイのバレーボールの練習を見学してきた。9レベルある中の最下位というだけあって、絵に描いたような内股プレーが続出でした。
隣のバスケットボールコートでは、ジョックたちが俊敏な動きを見せながら汗を飛び散らせ熱戦しているそばで、ブライアンたちのゲイ・チームは、ボールをあさっての方向に飛ばしながら、「キャー」「アイヤー」の連発。楽しませてもらいました・・・。
参加者の半分近くがアジア人だったんじゃないかな?それにしても、ソーシャル・スキルが乏しそうな人が多いなというのが第一印象。僕が通ってた水球チームとはずいぶんと違う。
普通、こういうソーシャル活動を目的にしたスポーツチームって、新人さんがきたら、ウェルカムっていう挨拶をするのが普通じゃない?僕に挨拶してくれたのって、一人だけ。あと全員、僕がブライアンと登場したとき、一斉に「あれは誰?」って一斉に振り向きながらも、自己紹介する人ゼロ。ちょっと失望。こっちから声をかけても、無愛想な中年白人も数人あり。なんじゃ、このグループは?
僕に唯一挨拶してくれたのは、40代白人男のダニー。ブライアンによると、ダニーは、同じチームのフィリピン系アメリカ人ジャスティンと、最近、ひどい別れ方をしたらしい。そしてブライアンは、ダニーとジャスティンの両方から愚痴を聞かされるという役まわりで板ばさみなのだとか。
ジャスティンともブライアンの紹介で挨拶したけれど、彼はシャイでした。ま、アジア人に興味ないアジア人って、こんなもんでしょー。でも、彼、弁護士らしいんだけど、弁護士ってこんなにシャイでやってけるんだっけ?
anyway、ベンチに座ってプレーを眺めてたら、40代男のダニーが僕に話しかけてきた。
「君もプレーしてみる?」
「いえ、今日は見てるだけでいいっす」と僕。さすがアジア人好き中年男はアクションが早いっす。
ブライアンは小一時間、練習に参加して、勝手に一人切り上げ僕と二人でブランチへ。いつも自由解散なんだとか。なので僕もバレーボールチームとここでお別れ。
だけど今晩は、このバレーボール・チームの数人をブライアンの自宅によんで、ビールパーティーを開くことになってた。僕も買い物につきあい、ビールを何本か差し入れ。ただ、ブライアンに誰が来るのか聞いたところ、フィリピン系のジャスティンは呼んだけど、「これ以上のいざこざを引き起こしたくないから」という理由でダニーは呼ばなかったとか。えー、それって所詮、言い訳じゃーん!と思いましたよ。だってそうでしょう?両者の間で中立と言うブライアンだけど信じられない。もちろん、アジア人の肩を持つに決まってるし。
いざパーティーが始まると、僕もダニーのことはすっかり忘れてしまってました。早めにブライアン宅に到着したネブラスカ州出身のスコットと意気投合。長身で、いかにも南部の田舎出身の好青年という感じ。向こうも僕に気がある風だったけど、僕がLAから短期に訪問してるだけと知ると急に興味を失った模様・・・。しかも、まだニューヨーク在住暦3年という青年だったので、flirtの仕方も知らないようなシャイな青年でした・・・・。こういう人も、時間がたつとニューヨークの荒波にもまれて変わっていくんだろうなぁ・・・。
徐々に人もはけ始め、気がついたらブライアンとフィリピン系ジャスティンの姿が見えない。広いといっても2ベッドルーム。いよいよお開きという深夜12時すぎに、ブライアンが寝室から登場。そして僕に駆け寄り、
「緊急事態発生!ミーティング!」
大体予想はついてた僕。
「なんだよぅ?」
「今晩、リビングのカウチで寝て」とブライアン。
そうきたかー。
「ジャスティンのイーストビレッジの自宅に行けばいいじゃん」と抵抗してみた僕ですが、そのままなだれ込みたかったブライアンは聞く耳持たず。
最悪。
しぶしぶ、ブライアンの寝室から僕の荷物をリビングに引きずり出す。すると、それを目撃したルームメートのアンドリューとサラ。敏感にも何が起きてるか察知して、親切にも僕のためにリビングのカウチに緊急ベッドを作ってくれた。優しい~。サンキュー!!
それにしてもブライアンって一体・・・。2日前は、一発やらせてくれって懇願してたのが、今晩になってリビングで寝ろ。ほんと、やらせてなくてよかったよ。やつはホント、アジア人となると見境なくなるねー。いいやつなんだけど、彼のアジア人に対するこらえ性のなさを見てると、不憫っつーか哀れっつーか、i'm sorryって思っちゃう。
そもそも、ダニーと別れたばかりのジャスティン。そのジャスティンとブライアンが、今晩、なぜ急速に接近することになったか。そもそも恋の痛手の相談に乗ってたっていう伏線があったのは事実。しかも、ブライアンが超がつくアジア人好きというのも、ジャスティンはもちろん知ってる。だけど、一番大きな要因って、実は僕だったんじゃないかなって思う。
今日の練習に、僕がブライアンと一緒に登場したじゃない?そんな関係じゃないけど、二人ともゲイだし、人種が違うし、普通、誰しも僕らがカップルって勘違いする。しかも、ジャスティンは僕がブライアンのアパートに泊まってるってことも知ってて、最初っから疑いの目。
恋人がいる男って、独り身より良く見えるって言うじゃない?いままでシングルとしてバレーの練習に通い続けてたブライアンだったけど、今日は僕と一緒に登場して、練習の合間に僕にこそこそ話をしに来るブライアンをみて、「奪いたい」っていう幼稚な欲求が無意識にジャスティンにも芽生えたんじゃないかなぁ。
僕をブライアンのベッドから追い出して、「寝取る」っていうことに、自分のパワーを感じて快感を感じてるんじゃないかなぁと、直感的に思いました。
もちろん、ビールパーティーでお酒が大量に入って理性が弱くなってるってのも要因のひとつでしょう。
それにしても、男ってバカだよねー。ブライアンなんてそんなこと想像すらしてないだろうねー。ま、彼も息してるアジア人だったら基本、誰でもいいわけだから、ジャスティンも不憫なんだけど、二人とも同じ穴のむじなだね。こうやって、ゲイって長続きもしない、たんなるその場の雰囲気に流されるだけの関係を繰り返すんだろうねぇ。無意味だ。。。
僕もそんなバカな男の一人なんだけど、この二人ほどバカじゃないって思いたい!