2012年の映画なんだけど、最近、アメリカの公共放送ラジオで特集されてるのを聞いて知ったのだ。ラジオはここで聞くことができる。
この映画を撮影したのは、中華系アメリカ人女性のDebbie Lum。ラジオのインタビューでは、「アジア人がアメリカで生活していくことは難しい」という前置きから始まり、彼女は自身の体験を織り交ぜながら、なぜこの映画を撮ろうと思ったのかを語ってる。
アジア人女性としてアメリカで生活していると、たまにじーっとみつめてくる男性(特に白人男性)がいるのだとか。そしてカタコトの日本語や韓国語で話しかけられるけど、彼女は生まれも育ちもアメリカ。しかも中華系の彼女は、大学に入ってから中国語を学習したからそんなに中国語が話せる訳でもない。
特にカリフォルニアには、アジア人女性フェチの白人男が多すぎるという経験から、彼らについての映画を撮ろうと思ったのだそう。こういう男性たちのことを、"rice king(ライス・キング)"とか"yellow fever(黄熱病)"と呼ぶと紹介してる。アジア人男が好きなゲイのことを『ライス・クイーン』って呼ぶのと一緒ね。
だけど、こういう表現は差別的だから注意しないと、人によっては気分を害する人たちがいるからね。彼女は、あまりに無防備にyellow feverとか使っちゃってる点が軽卒だと思うわー。
* * *
まず彼女は、インターネットのデートサイトでアジア人女性を探している白人男性たちにコンタクトを取って、映画のためにインタビューさせて欲しいとお願いした。
映画の冒頭で登場するライス・キングたちはこんな感じ。
まあまあイケメン?
毛深い人が好きな人にはオススメ?
若いけど、、、
なんかすごい性癖を持ってそうw
ゴメン、キモい
キモい
彼はよく見たら男前じゃない?
話にならん(けど、この人が主人公のスティーブ)
最初の人と、最後から2番目の人はイケメンかなって思うけど、残りがヒドいよね、、、。でもアジア人女性のことが好きな白人アメリカ人とかって、だいたいこういうキモ系が大半、、、。ゲイの世界でも、アジア人が好きな白人男性っていうと、だいたい平均はこんな感じなんだろうなぁ・・・。ゲンナリ。
映画監督のデビーにとっても、「アジア人女性にフェティシズムを感じる白人男はキモい」っていうのが映画を撮るきっかけになってるから、映画でナレーターとしてコメントを付けてる端々で、どことなく見下した『上から目線』を感じるんだよね、、、。イェローフィーバーって呼ぶのも、そんな彼女の見下した態度の表れだよね。「こいつら、キモいんだよっ!」っていう女王さま目線で見下した感がプンプン臭ってくるワ。
そういう彼女も、白人男性のジョナサン(下の写真の左)と結婚してて、旦那のことはキモいとかライス・キングだとは言ってないから、超ダブル・スタンダードなんだけどね。ほんとズルイって思う。そんなにアジア人女性を性的対象として見る白人男がキモいなら、アジア人とか黒人とか別の人種と結婚すべきなのにね。欺瞞やわー。
結局、ハンサムな白人男性だったら、アジア人女性のことが好きでも全然OKってことなんでしょ。白人女性から相手にされないキモい白人男がアジア人女性のことが好きだと、ライス・キングだのイェロー・フィーバーだの差別的なことを言ってキモがってるんだよね、彼女って。
そしてこの映画は、上の写真の最後の人物、スティーブ(60歳)を中心に彼のデート遍歴と、中国人女性(30歳)との結婚生活をメインに記録している。
スティーブは、これまで白人女性と2度結婚して子供もいるんだけど、2回目の離婚で心的ストレスを抱え込んだそうで、10年ほど女性とのつきあいが一切なかったとか。それが、息子が日本人女性と結婚したのを見て、「オレもアジア人女性とつきあいたいかも!」と晩年になって目覚めたそうな。。。白人ゲイのおじさまでも、そういう人いるよね!?若い頃は女性と結婚してたけど、40とか50歳を過ぎてからアジア人ボーイに目覚めるおじさまって。。。
これがスティーブの息子とその妻の日本人女性。
二人の結婚式の写真。
いやー、見ていて、なかなか居心地の悪いドキュメンタリー映画に仕上がってるよ。やっぱ、制作者の悪意が満ちてると思った。公共ラジオ放送のNPRで取り上げられてから、この映画の注目度が上がったみたいで、NPRの番組のサイトにスティーブから直接コメントが掲載されてる。この映画の仕上がりを見て驚いたとか、僕のことをキモいって映画制作者のデビーがナレーションで入れてるのを聞いてショックだったとか、編集に悪意があるとか、、、。カワイソウだよねー。まー、60歳にして30歳の英語も分かんない中国人女性と結婚したっていう点でキモがられてもしょうがない面はあるけど、、、。
もっとイケメンの男性を取り上げて欲しかったなー。ま、それじゃドラマとしては面白くないんだろうけど。
今度はアジア人が好きな白人ゲイの生態についてのドキュメンタリーを見たいよね。アジア人を喰いまくりのライス・クイーンとか(笑)。ブライアンなんて絶好の被写体かもね。
こちらが映画の予告編
YouTubeでの予告編
Vimeoでの予告編
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