8月に、「米国内のゲイの不法滞在者に適用される新しい国外退去ルール New U.S. Deportation Rules for Married Gay Couples」の投稿で、同性カップルでも同性結婚を認めているニューヨーク州やマサチューセッツ州、ワシントンDCなどで結婚式を挙げれば、国外退去には(ほぼ)しないという方針をオバマ政権が発表したことを報告してました。
これで同性結婚がほぼ連邦法レベル、特に移民法にも適用されることになって、嬉しいニュースだったんだけど、どうも現実問題はそんなに簡単じゃないみたい。
今回、アメリカ人Brian Andersonとインドネシア人Anton Tanumihardjaのゲイ・カップルが、このオバマ政権の方針発表を信じて、インドネシア人であるアントンの国外退去処分の猶予を申し入れたら、先週金曜に却下の判断が下されてしまったんだと。二人は6月に結婚している。これにより、移民局の職員が、即、アントンの強制国外退去処分の命令をすることになるんだとか。
8月にオバマ政権が発表した、「結婚している同性カップルの国外退去は優先順位を下げる」、っていう方針は、なんと文書化されてないんだと!おいおい、しっかりしてくれよ・・・。なので、政権トップによる方針が、移民審査を取り締まる現場レベルで統一して浸透・反映されてない、ということらしい。
いかにもお役所仕事だよねー。上が言ってることを、現場がちゃんとやってないっていう、、、。最悪。アメリカのお役所仕事なんて日本よりも質が落ちる上に、サービスがバラバラで法律とか規則とかの適用が職員の個人的判断でマチマチっていうとんでもない国。僕が就労ビザや永住権を申請したときも、南部や中西部にはアジア人が少ないからそういうところで申請すると労働許可証は下りやすいとか、テキサスの処理センターが速いけどバーモントは最悪、とかよく聞いたことを思い出しちった。
このカップルは、フィラデルフィアの移民・税関審査局に申請してたみたいなんだけど、そこで働いてる職員がゲイ・カップルに反感を抱いてる人だった可能性はあるよねー。あと、同性カップルでも白人同士(片方がオーストラリアとかヨーロッパ出身)だったら審査に通りやすいとかもありそう。。。
一応、この二人の弁護士が、今回の判断はオバマ政権の方針変更を全く反映してないもの、と抗議してる。そりゃ当然やろ。
国土安全保障省の広報長官代理、マット・チャンドラーは、現在、現場レベルでの対応は、6月に改定されたマニュアルに従って行われていて、これへの改定作業が始まってるところとコメントしてる。要するに、8月にオバマ政権が発表した方針変更が、まだ現場のマニュアルに反映されてない、これから反映するところですよ、っていう言い訳。
あんたー、蕎麦屋の出前とちゃうんやから、しっかりしてくれよー。人の生活がかかってんのに、方針変更から1か月以上もたって、いまだに6月(3か月前)のマニュアルで国外退去処分の審査してるって、おーまいがー。お役所って税金で成り立ってて納税者のために奉仕する公僕なのに、なんでこうも殿様商売なんやろー。
このカップルの弁護士が、「国土安全保障省は、オバマ政権の方針変更発表があったのだから、即、実際の国外退去処分は凍結するべきだった」と当然のことを言ってる。そりゃそーやろー。こういう当然の考え方が、なんで役人はできんのかいなー。
で、この先週金曜の猶予否決の発表があった後、移民局が、アントンの即刻国外退去命令を一時解除すると弁護士に連絡があったそう。だけど、これはアントンがずっと米国にいられるというわけではなく、一時的に、国外退去処分を猶予するっていうだけに過ぎない暫定処置だそうで、これからも宙ぶらりんな状態はしばらく続きそうなんだって。
大変だけど、この二人には愛で乗り切って欲しいよね。
もう一つ、このカップルについて気になったのが、インドネシア人のアントンが46歳、アメリカ人のブライアンが29歳という逆年の差カップルっていうこと。僕も今度は年下のカレシにチャレンジしてみたいなぁ~。
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