この映画の全米公開は11月9日らしいのだけど、この映画の監督を務めるクリント・イーストウッドが、フーバーについてもっと知るために、何度もFBIを訪問したらしい。しかも、この映画でフーバー役のディカプリオも一緒に。FBI側も重役対応で、訪問の度にFBIアシスタント・ディレクターのマイク・コータン(Mike Kortan)が対応。だけど、イーストウッドとの打ち合わせの度に、コータンは、「フーバーがゲイだったという証拠はない」と繰り返すのだそう。そんなに、FBIの礎を築きあげた人物がゲイだったとは認めたくないんだね。
こちらが、FBIが発表したプレス・リリース:
"Vague rumors and fabrications have cropped up from time to time, but there is no evidence in the historical record on this issue. We provided information so that their story could be accurate. What they did with it, as with any production, has been entirely in their hands." 何度となく、あいまいな噂話や作り話が持ち上がったが、この件(フーバーがゲイだったか)に関して歴史的記録の中になんら証拠はない。彼ら(クリント・イーストウッドら)が製作している物語が正確なものとなるよう、FBIは情報を提供した。彼らがそれら情報をどう使うかは、どの映画製作でも同じなように、全く彼らの裁量に任されたものとなっている(つまり、FBIが提供した「正確な」情報は必ずしも反映してないと言いたい)。
こういうFBIの圧力もあるみたいで、噂されたディカプリオとアーミー・ハマーとのキスシーンはどうも映画には出てこないらしい。ざーんーねーんー!もうキスシーンは撮影し終えてるっていうのに、それを使わないことにしたってこと?!もったいねー。映画自体も、フーバーのゲイ疑惑については、どうも曖昧なままにするみたい・・・。
ちなみに、フーバーは、FBIのディレクター補佐だったクライド・トルソン(Clyde Tolson)と恋人だったという噂がある。WikiPediaでも、トルソンがフーバーの恋人だった可能性がある、という表現。
これがビーチでくつろぐ二人(左:トルソン、右:フーバー)。トルソンの方がオトコマエ~。
そもそも、トルソンをFBIで採用したのがフーバーなんだと。笑えるエピソードがあって、トルソンが1927年に法律の学位を取得してFBIの採用試験を受けた時、落とされてしまったんだと。それで翌年、トルソンはFBI入局のために再び願書を提出。この時は写真付きで出した。それを、当時FBIのアシスタント・ディレクターだったフーバーが目にして、トルソンは採用(一目惚れだったのかな?)。トルソンはあれよあれよと言う間の3年間で大出世したらしい。そしてFBIで40年間、二人は常に行動を共にするようになったそう。二人を一緒に見ない日はないとFBI内部で言われるほどで、こんな二人をからかって、"J. Edna and Mother Tolson"(「J. エドガー」を女性名にして「J. エドナ」とトルソン母さん)と呼ばれるほどだったとか。
当時のマフィアのボス、Meyer Lanskyが、フーバーが同性愛者であるという確実な証拠写真を入手したという情報もあり、そのおかげで、FBIの捜査を免れたという逸話も残されている。
フーバーが亡くなった後、FBIの長官に就任したのが、このトルソン。さらには、フーバーの死後、フーバーは彼の遺産を全てトルソンに残してる。そして、トルソンの死後、なんとフーバーのお墓の横に埋葬されて、今は二人仲良く永眠してる。
FBIは確たる証拠はないって言い張ってるけど、こういう事実って十分な状況証拠じゃない?たとえ同僚とはいえ、墓まで隣り同士ってどーよー?!
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