2011年4月13日水曜日

日本とアメリカ、税務署の暴挙

アメリカでは全員が税金還付の申請をしないといけないけれど、アメリカで所得のあるみなさん、tax filingはもう終わりました?今年は締切が4月18日とか(例年だと4月15日)。そろそろデッドラインが迫ってます(リクエストすれば締切を延長できるらしいけれど)。


今日のABCニュースで、IRS(アメリカの税務署)の暴挙に苦しめられている一般市民のHeather Bindbuetelが紹介されてた(ここでその放送が見られる)。個人会社を経営している彼女は、ちゃんと締め切り前に全額(3000ドル以上)を納税して、しかもその証拠として銀行の領収書もあるのに、IRSから「未納」と警告を受けて、しかも追徴課税(合計5000ドル以上)まで受けてるとか。ニュースがこれだけに終わらないのが、IRSは職員を彼女の自宅にまで派遣して5000ドル以上の税金を払えと督促にまで来るわ、夫にまで電話するわで、サラ金の取り立てさながらの嫌がらせ攻撃がすごいらしい。銀行の支払い証明を説明しても、そんな納税は受けていないと言い張るIRS。

結局、彼女はこの追徴課税も含めた5000ドルをとりあえず払って、今は弁護士を通して係争中とか。ABCニュースがこの事件を取り上げて、IRSの後ろ盾になってる政治家に質問状を送ると、一人を除いてすべてノーコメント。IRSに直接問い合わせしても的を射ない回答で、上層部の人が「もし職員のミスで被害を蒙ってる人がいれば謝罪する」とは言ってるけど、まだこの5000ドル分の誤って徴収した税金は戻ってきてない。驚きなのが、彼女と同じようなケースは何千件もあるのだとか。こわー。アメリカの政府は、ある意味日本のお役所より無能な人が多いからね。特にIRSとかビザやグリーンカードを処理する移民局とか、モチベーションが全くないような職員の宝庫のお役所は。こういう変な職員につかまると泣くよね。僕もグリーンカード申請では何度泣かされたことか・・・。

税金つながりで、今日は日本における税務署の暴挙ぶりも目にした。今日4月12日付けのデヴィ夫人がブログで、『私は日本を去ります!』と発表。理由は原発じゃなくて、税務署の暴挙だったとか。詳細な話を読むと、日本の(政府・お役所)ってホント、腐ってるね。こういうお役所が全てではないだろうけど、理不尽なことが多すぎ。ま、デヴィ夫人も、そんな大金を海外から送金するんだったら、ちゃんとした税理士や弁護士に相談してからするべきだったとは思うけれど。でも慈善事業が、申請の仕方によって課税対象になるっていうのもアホらしいよね。知らない人がバカをみる仕組み。それに税務署職員の誘導尋問も小汚い。税金逃れしようとする人がいるから彼ら以上に税務署員もずるがしこくならないと検挙できないっていうのはあるだろうけど、こんなに搾り取れるだけ課税するなんてやってたら日本脱出組は増える一方。せっかく政府は法人税の引き下げをしようとしてるのに、時代と逆行する税務署だよ。

デヴィ夫人は原発のせいではない、とは言ってるけど、この税務署の暴挙に苦しまされ日本に住み続けることに疑問を感じてたときに、原発問題がきて、一気に東京・日本を脱出しようっていう方向に針が振れたような気がする。僕もNYに住んでた時、9.11が起きて町全体が暗く沈んじゃったときはNYを離れたいって思ったから。

日本国民も、もっと海外に脱出する人が増えれば、日本政府も危機感を覚えるかも?東電も、競合相手がいないからあんなにのさばって殿様商売してきたわけで、適度な競争って必要。日本も、法人税に関しては日本企業が、税率の低い海外に本社を移転したり、海外企業が日本から撤退してるから危機感を覚えて低くしようとしてるわけでしょう?所得税も、日本人が海外に出始めたら、引き留めるために変えざるを得なくなると思うんだけど。アメリカは移民するのが超厳しいけど、アルゼンチンやその他南米とか、あと東南アジアとか(?)これから経済成長が見込める新興国だと言葉ができなくてもとりあえず移民を受け入れてる国はあるよ。

今回の震災・津波・原発の問題で、日本は本当に試されてるよね。これをテコに立ち直って再生するのか、このまま衰退していくのか。

P.S.
日本人が移民しやすい国を調べてたら「ヨーロッパではカンピオーネイタリアなどは?家賃を払うだけで、無条件で移住出来ますよ。それに税金も無し。モナコとかとは違い年に1日だけいればOK(モナコは6ヶ月)」なる投稿を見かけた。実質、スイス国内にあるイタリア領みたいで、物価は高そうだけど。。。でも家賃払うだけで移民できる国が西欧にあるなんてスゲー。

カンピオーネ・ディタリア:スイスの中にある外国の正体』より。

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