2013年8月10日土曜日

【記事】「となりのLGBTさん 性的少数者があたりまえに生きられる日本へ」を読んで Next-door LGBT - To be Japan where sexual minorities can live like everyone else

朝日新聞に、『となりのLGBTさん 性的少数者があたりまえに生きられる日本へ』と題する記事(8月9日付け)が掲載されてた。

冒頭部分はこんな感じで始まっている
 性的少数派を自然に受け止める社会づくりが、国際的にも求められる時代が到来した。電通総研が2012年、約7万人を対象に実施した調査では、 LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー・トランスセクシュアル)は、調査対象の約20人に1人(5・2%)にのぼった。ところが日本では、地域や職場に、LGBTを冗談のネタにしたり、敬遠したりする風潮が、未だに残っている。優秀な人材確保や人材の多様性、グローバル標準へ の対応、消費者からみた企業イメージなどの点で、LGBTを自然に受け入れる職場づくりは、今や企業にとっても急務だ。現状の問題点と課題を追った緊急レ ポート。

◇第1章 会社では、言えない
◇第2章 本当の自分、隠さない
◇第3章 「職場にいるかも」念頭に

210円の有料記事なので、全部は読んでないけど、第1章は(ここで)途中まで読める。

こういう話題が、主流の媒体に掲載されるのはいいことだと思いつつ、こういう記事は昔からあったような・・・。

少し調べてみると、2006年にも雑誌『ニューズウィーク』の日本版(1月25日号)が「ゲイin Japan」という特集号を出してた(『薔薇族』初代編集長の伊藤文学さんのブログで紹介されてた)。「あなたの隣にもいる彼や彼女の本音と真実」という小見出しもついてて、「隣に」という表現が、今回の朝日新聞の記事タイトル「となりの」と超かぶってるww。7年前の記事とデジャビュ状態っていうところに、日本の変わらない状況が象徴されてる気分。

ただ、前回はアメリカの雑誌(の日本版)が先進的に取り上げてたのが、今回は、日本の伝統的媒体、朝日新聞が取り上げたっていうところに、時代が進んでいるという片鱗を感じ取れなくもない。

それにしても、冒頭の出だしが気にかかる・・・。「性的少数派を自然に受け止める社会づくりが、国際的にも求められる時代が到来した・・・(中略)・・・とこ ろが日本では、地域や職場に、LGBTを冗談のネタにしたり、敬遠したりする風潮が、未だに残っている」。

これって、どこを比較対象にしてるんだろうね?「国際的にも求められる」のに、日本ではまだまだですよ、っていう論調なんだけど、アメリカでもまだまだでしょー。同性結婚を合法化しているヨーロッパの国々だって、国民全体が両手を広げて職場でのカミングアウトを受け入れてるわけじゃない。職場でゲイをネタにしたジョークなんかも多い。社会一般はゲイに対して寛容になってきてるかもしれないけど、職場ではカミングアウトしずらいっていうのは、日本以外の「進んだ」国でも多いよ。

今年、カリフォルニア州で同性結婚が合法化されたときも、LGBTの人権団体の代表みたいな人が、「今度は職場での平等な権利を求める活動に力を入れます」って言ってた。ファッション業界とか、CA(キャビンアッテンダント)!とか、一部を除いて、アメリカでも職場でのカミングアウトは厳しい状況だと思う。

まー、この記事の内容は、LGBTもカミングアウトできる職場環境を作りましょうというものなんで、大歓迎っちゃー大歓迎の内容なんだよね。

僕は日本で仲が良かった同級生にカミングアウトしたら、連絡が来なくなったという経験がある・・・(涙)。あと、職場とか取引先でも、結婚相手を紹介するよとか、中には「俺の妹とかどう?」とか、「妻の知人が」とか、言ってくれる人もいたりして・・・・。大きなお世話じゃ!って思うけど、向こうは親切心で世話しようとしてくれてるんだよねー。世の中で結婚してる人って、結構、知人の紹介で、っていうのが多いじゃない?こういう感じで、周囲の人が何気に世話してくれて、くっつくっていうパターンがノンケの世界では多いんだろうねー。

そう考えるとゲイの世界って、酷やね。全部自力でしょ?「友達の紹介」なんて、所詮は「使い古し」だったりするし・・・。ゲイの友達が多い女友達とかだったら、純粋にいい人を紹介してくれそうなイメージだけど。

社会人の方は、自分の職場環境についてどんな感じ?カミングアウトしてる?学生の人は学内の環境がLGBTにとってフレンドリーだと思う?

2 件のコメント:

  1. これよく分かります。日本にいたときは本当にそれがストレスでストレスで。
    「韓国の女と日本の女とどっちが好き?」「いつ結婚するの?」「絶対彼女いるのよね?」とか「なんで抱こうとしないの?」まで。。。。まぁ、みんな同じ経験されていると思いますが。ン年前のヨン様ブームで年上の女性にモテても、、って感じでしたわー(笑)

    ニューヨークに来てからはこういう質問もう聞かれないのでものすごく楽です。ボク自身はカミングアウトはしてませんが、みんな知ってるっぽいし(笑)、上司の何人かは彼氏お持ちのゲイだと公表してるし、デートだからどこにいけば良いのか良いレストラン情報など聞いてきたりしたら、みんなからサポートしてあげたりしています。ニューヨークは大分ゲイにオープンな街になったとは言え、いまだにジムのインストラクターとか小児科医者とかは隠していました。クライアントが絶えちゃうかも?子供たちが来なくなるかも?とかという理由で。
    こういう偏見と無知、差別がthe Southにいけばさらに強くなるんでしょうね。
    ぼくは宗教の無い移民の外国人でアジア人で性的少数者というマイノリティーのマイノリティーのマイノリティーだから南部に行くと殺されるかも^^

    ボク中でのLAは、すごいゲイフレンドリーで性的指向は誰も気にしないというイメージがありますが、実はそうでもないんですか。いくら民主党の強いカリフォルニアでもProposition 8で同性結婚が無効化されたということはやはりゲイ嫌いな人も多いということですかね。

    次のニューヨーク市長は、もしかしたらレズビアンのクリスティーンになるかも?!ベルリンもパリもゲイの市長やからニューヨークもWhy not?
    東京都知事もソウル市長ももし同性愛者であれば、、、、、、もっといいだろうに!!^^

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    1. 上司が彼氏持ちのゲイって公認してるっていうのがイイネ。そりゃーゲイの部下としては気分も楽だよねー。僕の今のオフィスだと、一人、僕がゲイと疑ってる同僚はいるんだけど、お互い暗黙の了解っつーか、「言わなくてもわかるよね」的な以心伝心の状態。その他はノンケばっかだから、ゲイ・ジョークがよく飛び交ってるし、僕もそれに合わせてるって感じ。でも、まー、敏感な人だったらわかるよね。僕も、一部の人は知ってるっぽい感じ(笑)。まー別に気にしないけどさ。

      仕事によっては、まだまだカミングアウトできにくい状況だよね。特に子供がからんでくるお仕事だと。僕の知り合いでも、教師を辞めさせられた人がいるし。

      カリフォルニアは、基本的に民主党だけど、やっぱ人口が多いから色んな人がいるよね。それに金融系だと、やっぱ超保守派で共和党が多いし。LAも、高等教育機関とかディズニーみたいなゲイが多く勤務するエンタメ会社だったら、ゲイってカミングアウトしても全然問題にならないだろうけど、やっぱ同性愛をよく思わない宗教の人達も沢山いるし、業界によってはLAでもゲイはNGってところはあるよ。良くも悪くも、人種のるつぼで多様な価値観を持った人達の集まりだからね、この国は。

      ニューヨークの次期市長はレズビアンになるかもしれないんだ?!さすがに、"sexting"スキャンダルまみれのウィーナーはありえない?!(あの人も、ホント、懲りないよねぇ~。)

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