2011年7月3日日曜日

ブライアンのお悩み相談を聞いてあげたぞ Counseling session with Brian

夕食を取ってたら携帯電話にニューヨークのブライアンから電話がかかってきた。

「今何してる?」とブライアン。

「夕飯食べてるとこ」

「もう今晩は、さーいーあーくーだった。ニューヨークのアジアン・ゲイ・バーに行ってきたんだけど、キモイおやじばっか。しかもカバーチャージに10ドルも取ってんの!」と悪態つくブライアン。


「あ~、そりゃー災難だったね。やっぱ独立記念日の連休でマンハッタンからも人が出払って閑散としてるからでしょ?」と僕。

「そうだね。もうゴーストタウン。街から人がいなくなったのは僕は嬉しいんだけど」

電話の向こうでなにやら話し声。

「あ、ごめん、今タクシーつかまえたところ。これから帰宅ー」とあくびしながら返事。

そーいやー、ブライアンって、24歳くらいの韓国人ボーイフレンドができたとか言ってたけどどうなったのか聞いてみた。そしたら、

「あー、ヤツとはもう別れた。ちょうど先週シアトル旅行に行く前に。だって、ヤツを僕の友達のパーティーに連れて行っても誰とも口きかないし、僕と二人で夕食に行っても、二人で料理を見つめて無言・・・・。全然、英語が話せないんだもん。前につきあった日本人もほとんど英語が話せなかったし、、、言語学的に日本語や韓国語を母語にする人たちにとって、そんなに英語って難しいわけ?!」

なんか、酔ってるせいか、相当饒舌、っつーか日本人や韓国人への悪口?

「ブライアンはお兄さんが日本語勉強して、英語教師として日本にも行ったことあるから、お兄さんに聞くのが一番いいと思うけど、確かに文法やら発音やら、ヨーロッパ言語に比べると断然、日本語・韓国語は英語とかけ離れてるよ。だからどっちを母語にする人にとっても、互いに習得するのが難しい言葉だとおもう」と、一応僕からまじめな回答。これって、ちょうど数日前、僕のブログでも書いたとこだったしね。バーで現地人にどういう風に英語で話しかけたらいいかって

でも、一応前置きを言ってから、僕の反論が始まる。

「ブライアンさー、相手が英語が話せないのが不満って言うけど、アメリカ生まれのアジア人は嫌なんでしょう?」と聞いてみる僕。

「う、うん・・・」とブライアン。

「やっぱ外国生まれのアジア人がエギゾチックでえろくて好きな自分がいて、だけど、友達に紹介したり二人で食事して会話を一緒に楽しみたい、って段になると相手が物足りない。それってさ、ようは最初の相手選びの時に、自分の性欲でしか相手を選んでないってことじゃんね?見た目で萌える人(英語がカタコトでオシャレな若いアジア人)を選んでおいて、することした後、はたと二人で会話してみると、全然会話が成立しないし、相手のことが分からないし、それで物足りなくなってポイ捨てしてるわけじゃん?そこに反省はないわけ?」と僕。

「a good point!そりゃーそうだね」と認めるブライアン。今頃気づいてんのか?!

「アジア人がそんなに好きなんだったら、韓国語でも日本語でも自分で勉強しようとは思わないわけ?」と聞いてみた。

「それは絶対にありえない。外国語勉強するんだったら、スペイン語のほうが断然汎用性が高いし。それに、俺、アジア言語勉強するったって、北京語、広東語、韓国語、日本語っていっぱいあるじゃん。そんなの全部習得できない」

これ聞いたとき、あんた、一人の人に決めようとは思わんのか!と喝を入れたくなった・・・。中国人でも韓国人でも日本人でも、手当たり次第ヤリタイ奴とヤリタイ、ってホンネが丸見え。もっと文化圏を絞って、その人の出身国の文化的背景とか言語を学んで、その人との愛を育むっていうのが「ガイセン・ゲイ」の王道だと思うんだけど、ブライアンはとにかくやり目的での外国語習得を頭に想像してるからそういう考え方になるんだよねー。あーヨコシマだ。でも、ふと考えると、ブライアンもアメリカ版の「ガイセン」なわけだよね・・・。なんか悩みの種類がやっぱ自分と共通してんなぁ~。

「カタコトでもいいから、いろんなアジア言語勉強すればいいじゃーん」と言ってみる僕。だって、僕が知ってるアジア専門の白人ゲイなんて、タイ語、ベトナム語、中国語、韓国語を勉強してて、レストランで注文したりちょっとした買い物や会話ならできるっていう人いるし。やっぱ、性欲ってすげーって思ったんだけど、性欲に裏打ちされた外国語習得意欲、っつーのは強烈だね。←俺も人のこと言えんけど。

そしたら、ブライアン、「アメリカに来てんだから、英語を勉強しろ!」だと。かなり切れかけ。彼の性欲は外国語学習意欲につながってない模様。よっぽど今晩、アジアン・ゲイバーでうっぷんがたまってたんだね。

「外国育ちでカタコト英語のアジア人がいいなんて、まるで中年白人オヤジだよ、それって。英語話せなくてもかわいくて股開いてくれたらそれで良いっつーやつ」

「Oh no!それは俺じゃねー」と絶叫するブライアン。ちょっといじめすぎたか?

「でもさ、考えてみなよ。その別れた韓国人、若くてかっこよくって相当オシャレだったんでしょう?そんな人は韓国でもチヤホヤされて、自分から努力しなくても出会いに苦労がない人だったんだよ。若い、かっこいい、おしゃれ、そういう人がチヘド吐いて外国語の習得に汗水流すとは思えませ~ん。だから、僕はこんなに英語が話せるようになったんだよ~。汗水たらして勉強したから」

「俺は何年も君の英語を聞いてるおかげで、ようやく理解できるようになったよ~。へへ」だと!

「よく言うよねぇ~。でもさ、ブライン、やっぱ男選び、今度は下半身じゃなくって頭で考えるようにしたほうがいいと思うよ。だって結局求めてるものが楽しい会話できる相手だったり一緒に過ごして楽しい人なわけじゃん。エッチなんて何回かしたら飽きるわけだし。これは自分にも改善点があるんだって気づかないと」、と大人な意見を言ってみた。なんかこう言いながら自分でも思い当たる節があってギクリ。最近、妻帯者、恋人持ち、バイ、隠れゲイが続いてるからなぁ~。はぁ・・・。

「あ、ところで、夏、ロスに行くかもって言ってたけど、バンクーバーに行くことにしたから。割安チケットが手に入ったんだ」とブライアンから思わぬカミングアウト。

「えー、残念。でもさ、僕からのバンクーバー旅行の写真見て行きたくなったんでしょう?」

「そう!だってこの時期のバンクーバーって天気も最高じゃん。去年、バンクーバーのプライドパレードに行ったときに現地の何人かと友達になったし」

ちなみに、先月行ってきたバンクーバー&ビクトリア旅行については昔のブログで報告。

カナダ2日目の写真アップしました~ Day 2 in Victoria, Canada!
カナダ3日目の写真の記録
カナダ4日目写真の記録
カナダ最終日 写真ブログ


旅のルート

View Northwest Trip in June 2011 in a larger map

「いいなー。僕もシドニーあたりに行きたい。ブライアンがニューヨークからシドニーに行ったとき、飛行機代はいくらだった?」

「700ドル」

「ひょえー!それって税込?」

「うん、税金と燃料費コミコミ」

「す、すごすぎる」

「俺、夜勤とかすごくするから、夜中とか何にもすることがないときネットで格安航空券を探しまくってるから」、だと。

この会話をしてる間に彼のタクシーは自宅に到着。

で、ここでみんなに質問。ブライアンの言分についてどう思う?外国生まれで英語がうまく話せないアジア人が好きだけど、でも英語をやっぱりしっかりと勉強して欲しいっていうの。そんでもって、自分は相手の言葉を勉強するつもりなんてありません、っていうスタンス。そういうアメリカ人カレシ、僕も過去にいたけど、やっぱり日本文化に興味があって日本語を少しでも勉強しようって思ってくれてる人とのほうがうまくいったんですけど・・・。

でもさ、その韓国人、そんなに英語が話せないのによくアメリカに来る気になったよね。しかも、ブライアンと二人でレストラン行って、料理を見つめるだけで無言のディナー。重すぎる。。。ちょっとその姿を想像すると笑えるけど。

3 件のコメント:

  1. こっちに来た頃よく言われたのが「英語を上達させたいならアメリカ人の恋人をつくることだ」。これって本当にmake senseで、恋人としていつも一緒に居れば英語漬けになれるし、好きだから上達させたいってmotivationが自然と発揮されるし、相手側(アメ人側)も好きだからこそもっと話したいからより協力的になってくれると言う構図が…できそうな気がするんですがーでもこれってお互いに思いあってこそですね…つまりは、ブライアンさんのようにそこまで相手のこと思っていなかったら本当に会話にならないことが凄く苦痛ですね(笑 もしブライアンさんがハングルを少しでも使ってくれていたら、それだけで相手側の韓国人の方も嬉しかっただろうし、二人の関係性も変わっていたかもしれませんね。僕の意中の人、僕らは恋人同士ではありませんが、彼はたまーに日本語をさり気なく使ってくれるんです。時々それが物凄く時代遅れで、「今は誰もそんな言葉使っていないよ」ってのを(笑 そう言うのが凄く微笑ましくもあり、cuteでsweetだなぁって…それさえも魅力的に感じてしまいます(笑 って、話が逸れてしまいましたが、Tsuyoshiさんの言う通り互いの言語を習得し合おうって方が間違いなくうまくいくかと。その時間が愛を深める機会にもなりますしね。にしても、僕ももっと英語を勉強せねば…並々ならぬ努力をされてアメリカンライフを満喫されているTsuyoshiさんをrespect!!

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  2. なかなか手厳しい意見を言ってあげましたね。読んでいて小気味良かったです。ブライアンさんの件に関しては、全くTyさんの意見に賛成です。もっと言ってやれー。

    アジア人と付き合う機会が多い人ですら、こんなにignorantで視野が狭いなんて、アジア人を見たことも聞いたこともないアメリカ人はもっと視野が狭いんでしょうね。ちょっと残念ですね。

    僕自身について話すと、僕が外国人と付き合う時は、とりあえずその人の話す言語は覚えたいと思います。フランス語が話せるようになったのは、フランス系タイ人に恋に落ち、単身フランスへ乗り込んだおかげです。

    でも、相手に日本語を覚えてもらいたいかと言うと、別にそうは想いません。職業柄というのもあるかもしれませんが…。プライベートまで仕事を持ち込みたくないというか…。

    また、言語習得に関しては、やはり向き不向きというものが絶対にありますしねー。ダメな人はどんなに頑張ってもダメなんすよ。脳みそが新たな言語を受け付けないというか…。

    しかし、Tyさんの英語力に脱帽。素晴らしいですね。

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  3. そうだね、まったくお二人に同感。いろんな意味で。

    言語学習って向き不向きがあるしね。どんなに好きでも外国語習得をする気にならんアメリカ人とか多いし。やっぱりどこか入植者・征服者の感覚があるのかもね。特にアメリカに住んでると、ブライアンみたいに「英語話せよ」って強者の理論の持ち主が多数派だと思う。Hectorさんが言うように、カタコトでも話してくれるとこっちは嬉しいのにね。

    僕は単にスケベなガイセンゲイのつもりなんだけど、スケベ心も追及するとみなさんからお褒めを頂けるようになるんだねぇ~。ガイセンえろ道を邁進したらこうなりました、みたいな感じなんだけど。きっと日本人のガイセン・ゲイの人だと諸言語マスターした人なんて多いんじゃないかなぁ。僕もあと一つくらい使えてもいいなぁって思うけど、なにぶん、アメリカに住んでるから「外国人」の恋人を作るチャンスがあんまない。個人的にはスペイン人に興味あり。

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