2004年8月20日金曜日

人種 Races

外専は、はたして人種差別か?というのは、常々考えさせられること。日本だと、「差別」とはみなされないよね。だって、大多数なのがアジア人である日本人なんだから、マイノリティーの外国人(正確には、コケージアンの外国人)を性的に好きということは、特殊であっても、だからといって日本人を差別してるとは言えない。だけど、アメリカで生活していると、勿論、黒人、ヒスパニック、ネイティブアメリカン、そしてアジア人のゲイと出会う機会も多い。そういうとき、コケージアンしか恋愛対象としてみないということが相手に分かると、「You’re so racist(なんていう人種差別者)!」って言われることもある。


そのまえに、まず、アメリカにいるアジア人は、ほとんどが「外専」であることをお伝えしておきたい。アメリカにいるアジア人は、僕みたいに外国籍を保持したまま何らかのビザで滞在している外国人組、最近移民したての1世、そしてアメリカで生まれ育ったアジア系アメリカ人という感じに分けられる。だけど、だいたいどういう立場であれ、アメリカに住んでいるアジア人ゲイは、白人好きが多い。誤解・一般化を恐れずにその理由を説明すると、「社会的に地位・権利を独占している白人男に対する羨望、そしてマイノリティーとしてのコンプレックスを、白人のカレをつくることで補うという自己愛の変形」ということ。

一方、アジア人好きの白人はどうなんでしょう?アジア人しか好きになれないって言う、いわゆるrice queenと呼ばれる白人ゲイも結構いる。彼らも人種差別者になるんだろうか?黒人しか好きになれない白人ゲイも沢山いる。でも、そういう人を人種差別主義者とは呼ばないよね。むしろ、マイノリティーに理解ある人たち、っていうことで好意的に受け止められるんじゃないかな。こう考えると、性的対象として、ある特定の人種しか好きになれないというのは、相対的な問題であって、人種差別とは違うと思う。

だけど、もし、その自分の性癖を社会生活にまで持ち込んで、非白人には冷たく接する、となってくると、これは完全に人種差別だよね。実は、結構、こういうタイプのアジア人ゲイが多い。日本でも、外専ゲイは、他の日本人ゲイに対して冷たかったりする。中にはそうじゃない人も勿論いるけど、、、。例えば、もう5年以上前のことだけど、新橋で開かれた日本人ゲイと外国人ゲイのサークルにはじめて参加したとき、開催者の一人だった日本人(明らかに外専)は、僕が話し掛けても完全無視の態度で傷つけられたことを覚えてる。

こっちで参加したアジア人ゲイのサークルでも、僕に対してほぼ無視状態を続ける日系アメリカ人がいました。やっぱり、他人に対して優しくなれない人は、自分を受け入れきれてないからなんじゃないかな。自分がアジア人であることを認めて、他の人種を好きになることを恥ずかしいことと思わずに、あるがままの自分を受け入れる――つまり素直になるっていうことは幸せになるための一歩だなぁと改めて思います。

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