『キューティー・アンド・ザ・ボクサー』っていうドキュメンタリー映画が、アメリカでちょっとした話題になってる。
アメリカ国内では8月16日に封切りされたばかり。シノハラ・ウシオという日本人芸術家と、その妻ノリコの関係をテーマにしたドキュメンタリー。
ウシオは、60年代、日本では名声を得ていた芸術家で、ロックフェラー財団の奨学金を得て、ニューヨークへ。アバンギャルドなスタイルで、ボクサー
のグラブに絵具を浸して、キャンバスを殴りつける手法で日本では有名だったのだけど、ニューヨークではそんな日本での名声は通用しなかった。そしてノリコは、19歳のとき、アートを学ぶためにニューヨークへ一人やってくる。そ
してニューヨークで二人は知り合うと、すぐにノリコが妊娠し、二人は結婚する。
だけど、ウシオの奨学金は1年で終わり、貧乏生活と同時にビザの問題も抱え、生活は不自由な状態に。ノリコは、芸術家になるという夢をあきらめざるをえず、自分の夢を犠牲にして、子育てとウシオへ捧げてきた。そんなノリコも、近年、アニメーターとして再スタートしている。
ちなみに、ノリコはウシオよりも20歳くらい若い、年の差夫婦。
このドキュメンタリーは、彼らの芸術というよりも、二人の複雑な人間関係を、2年間にわたって丁寧に見つめた映画で、サンダンス映画祭にも出品された。
40年間、ニューヨークで貧乏芸術家を続けている日本人夫婦、というだけで興味が湧くドキュメンタリーだけど、僕の目を引いたのは、この映画を作った監督ザッカリー・ハインザーリング(Zachary Heinzerling)がイケメンだったということ。
役者になれそうな風貌じゃない?たぶん最初は役者志望だったんじゃないかなぁ。
いかにもドイツ系の顔立ちだよね。マイケル・ファスベンダー(ここやここで紹介)と同列のゲルマン系のお顔立ち。
こちらが映画の予告編。特に、3人へのインタビュー動画で驚いたのが、ウシオさんが通訳をつけてたってこと。40年間、ニューヨークに住んでて、英語がほとんどマスターできてないって、すごくないっすか?ノリコさんのほうは、辛うじて英語で受け答えしてるけど、英語字幕が必要なほどの超日本語なまりの英語・・・。それでも、40年間、ニューヨークで生き残ってこられたってすごいんだろうねぇ。そこは執念というか、アートへの情熱が強かったんだろうねぇ。
齢(よわい)を重ねた芸術家夫婦だけど、映画では二人の年齢を感じさせないくらい、二人の精神世界や芸術家としての生き様が表現されてるそう。ますます見たくなった映画。アメリカ在住の人で、どなたかもう見たって人いる?
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