2013年8月18日日曜日

『プラダを着た悪魔』の続編『リベンジ・ウェアズ・プラダ』を第5章まで読んだ感想 Reading "Revenge Wears Prada," a sequal of "The Devil Wears Prada"

2006年に公開された映画『プラダを着た悪魔(原題:The Devil Wears Prada)』って覚えてる?僕は友達と見に行って、すごく印象に残った映画。小説をもとにした映画なのだけど、その続編小説Revenge Wears Prada(訳すと、プラダを着た復讐)が出版されたので、今週末はそれを読んでる。早速、映画化の話もあるみたいね。



『プラダを着た悪魔』が娯楽作品としてヒットしたのは、やっぱ、「氷の女王」の異名を持つミランダ・プリスリーのキャラクターの濃さだと思う。

実在する人物をモデルにしたというのが、さらにいっそう、背筋を凍らせる感じで、大女優メリル・ストリープがはまり役だった。彼女、これでオスカーの助演女優賞の候補になったんだよね。その他、出演者が最新ファッションを着ているとか、イケメン(上の写真のサイモン・ベイカー!)が出演してるのも人気の要因でした。しかも、シャワー後の半裸シーンがあるww。萌え。(でも、彼って、気を付けないと太るタイプね。)


 映画を見たことない人のためにストーリーを説明すると、有名ファッション誌の編集長を務めるミランダ・プリスリーは、切れ者だけど冷酷で無慈悲なことで有名。まさに悪魔。華々しいファッション業界のボス的存在の彼女に逆らえば生き残ることはでいきない。逆に、彼女のアシスタントとして働くことは、ファッション業界を夢見る100万人の乙女にとっては千載一遇のチャンス。

そんなファッション業界とは無縁でファッション・センスのかけらもない、ジャーナリスト志望のアンディー(アン・ハザウェイ)が、ミランダの元で働くことになる。「出版前のハリー・ポッター(?)の本を子供たちのために手に入れてきて」、とか、ご無体な要求の嵐なんだけど、ファッション業界の華々しさだけに憧れる、モデル崩れのオツムの弱い子たちとは違って、アンディーは、ミランダの予想を裏切って大きく成長する・・・というのが前作までのお話。

プライベートの時間もないほど、常に携帯電話でミランダに呼び出されるアンディーは、料理人のカレと自分の仕事のどっちを取るかで悩む。そのカレ役を演じたエイドリアン・グレニアーがいい味出してた。


で、続編ですが、まだ第5章までしか読んでない。けど、だいたいのストーリー設定はわかってきた。以下、ネタバレになるので、知りたくない方はここでストップ!

☆ ★ ☆ ★

前作のラストで、ミランダに認められてパリのファッション・イベントに同行が許されたアンディー。ミランダも、彼女を自分の後継者として信頼を置くようになるのだけど、プライベート・ライフを犠牲にしてまでファッション業界のボスとして君臨しようとするミランダ、その執着心と業(ごう)の深さに、虚しさを感じたアンディーは、突然、ミランダから立ち去り、この仕事を辞める決意をする。そして、自分の元々の夢だったジャーナリストになるために、雑誌社に再就職するというのでハッピー・エンドでした。

続編は、同僚で仲良くなったエミリーと2人でブライダル関連の雑誌を立ち上げて成功するというところからスタート。設定ではアンディーが33歳になったということなので、大卒してすぐの設定だった前作から約10年?がたってる模様。

そして、自分たちの雑誌ビジネスに投資をしてくれる人たちを探す中で、全米でも屈指の資産家で、メディア・出版王の3代目マックス(もちろん、イケメン)と知り合い、恋に落ちて結婚までしてしまう。

だけど、結婚式当日、ウェディングドレス姿でネックレスを探していたら、マックス(新郎)が脱ぎ捨てた服のポケットの中から、彼の母親がしたためた手紙を見つける。そこには、この結婚に反対する意見が切々と語られ、その理由に、「家柄」が違いすぎること、そしてアンディーがキャリア・ウーマンで、名家の子息を養育していく母親としてはふさわしくないことなんかがしたためられていた。しかも、マックスが以前つきあってたオーストリアの貴族の女性と、最近、バカンスの最中にマックスが再会したことなんかも触れてあり、「彼女のような女性がふさわしいわ」とも書いてある―――というのが第5章まで。

まだ全体の7分の1くらいしか読んでないけど、本音を言うと、設定が定番すぎて萎える・・・。前作の映画では、ファッションに無頓着な着飾らないアンディーが好印象だった。なので、彼女が選んだカレシというのも、平凡な料理人の男性という設定。それが、続編では、結局、少女趣味のシンデレラ・ストーリーで、アメリカの名家の子息で、超イケメン、女性との浮名も多い37歳(今日本で言うところの海老蔵?)が、その浮いた独身生活に終止符を打って結婚を決めた相手が自分・・・っつー、超、都合のいい内容なんですけどー。

しかも、この名家の金持ち息子で性格も超優しいマックスの描写はこんな感じ・・・
アンディーのフィアンセ、マックスは、豊かなダークヘアーで、射るようなグリーンの瞳、そして男っぽいハンサムな容姿・・・
 これを読んだとき、僕は瞬間的に、こりゃー、JFK Jr.のことやわーって思った。アメリカのロイヤルファミリーと呼ばれるケネディー家の一人息子(事故で亡くなっちゃったけど)。でも、彼が生きてた時は、そりゃーもう、女性の憧れの存在だったわけで、著者は彼を想像しながらマックスのキャラ設定をしてるのが透けて見えるワ。



 別のシーンで、アンディーが悪夢から目が覚めたときは、
マックスの身体がアンディーの身体に強く押し付けられ、力強く、安心感を与えていた。彼女(アンディー)は、深く息を吸い込み、マックスの匂い――彼の息、肌、髪――が彼女の鼻孔を満たした ・ ・ ・ 「今何時?待って、そこで何をやってるの?」(とアンディー。)マックスは、彼女が大好きな、ちょっといたずら好きな微笑みを返しながらベッドを抜け出した。アンディーは、いつも彼の広い肩幅と、引き締まったお腹に見とれてしまう。彼は25歳の青年のような体をしていた。それどころか、筋肉がつきすぎず、ハードすぎない、その完璧にフィットした身体は、むしろ25歳の身体よりも素晴らしかった ・ ・ ・ マックスはアンディーをベッドから引っ張り出すと、自分の腕で彼女を包み込んだ ・ ・ ・ マックスは自分の下半身を彼女に押し付け、「まだ朝だ。もし時間をかけなかったら、できるんじゃないかな・・・」

これって、三流小説じゃないですかあ?!(; ̄д ̄)

しかも、やたらと登場人物の出身大学が出てくるのね。アンディーは、映画ではノースウェスターン大学卒になってるけど、原作ではブラウン大学卒号。 一方、マックスはデューク大学卒業後、ハーバード大学でMBA取得、とか。親友はプリンストン大学出身で、共通の知り合いはダートマス大学出身で、うんぬんかんぬん・・・。要は、アメリカ東海岸のエリート集団のお話、っていうことが言いたいんだろうけど、鼻につくわー。出身大学を書く以外に、登場人物の深い描写ができんのかい!って突っ込み入れたくなるアメリカ人、結構いるんじゃない?

著者ローレン・ワイズバーガー(ユダヤ系の名前?)は、コーネル大学卒業なのね。コーネル大学って、ニューヨーク州の田舎にあるアイビーリーグの大学で、マンハッタンにあるコロンビア大学とかコネチカット州のイェール大学に合格しなかった人たちが行く大学って言われてる(卒業生・現役生の方には失礼を承知で本音トーク)。まー、有名大学ではあるんだけど、ちょっとランクが落ちるみたいなポジション。 彼女自身、かなり劣等感を持ってるんだろうなぁっていうのが、小説読むとビシビシ伝わってくるね。アメリカ東海岸のエリートに憧れる白人女性が、偏見と羨望をそのまま素直に表現してる小説になってる。

なので、5章まで読んで、僕はもうお腹一杯な感じ・・・。 映画化するときは、原作の「あく抜き」をして欲しいな~。(前作もそうだったのかもね。)

このブログを書くための下調べしてたら、JFK Jr.とサイモン・ベイカーのオイシイ写真が出てきたのでスライドでご紹介するズラ~。





(サイモン・ベイカーは、ここではお見せできないオシリ丸出しやヘアーの写真をみっけたゾ。興味ある人はここでどーぞ。もちろん大人向けなのでご注意あれ。)

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